2008年 07月 16日
Anger Management |
( Rolleiflex 2.8F, Planar 80mm F2.8, Rollei Retro 100 )
世の中にはどうしても怒りをこらえられない人が存在する。いわゆるキレル人達だ。この様な人達のためにアンガーマネージメントという心理学療法があることは、知っている人も多いと思う。怒りや激しい感情をセルフコントロールできるようにするための訓練だ。
以下の話は実際にあった話である。主人公は私の隣の町の心臓外科医。仮にA氏とする。同業者なので、私の元にはこういった情報が速く飛び込んでくる。
A氏は誰もが認める、怒りっぽい人である。少しのことで気が狂ったように怒り出し、その怒り方がこれまた尋常ではない。手術中も、当然怒る。怒り出すと、怒鳴りまくる。そのうち手術道具をブン投げ出す。嫌気の差した看護師が上司に訴えた。やがて病院の上層部から、これ以上続くなら病院で働かせることは出来ない、と通達が来た。この通達を読んで、A氏はどうしたか。
A氏に全く変わるところが無い。手術中に怒鳴る、器具を投げるの蛮行が続いた。
ついには、州の医師免許を扱う役所にまで知れ渡ることとなった。役所の決定は「アンガーマネージメントのクラスを受講し終了しないと、来年からの医師免許の更新を認めない」というものだった。日本の医師免許のように終身免許ではなく、アラバマでは医師免許は毎年更新しなくてはならない。つまりこの決定は医師免許の剥奪に通じる、非常に厳しい決定だった。
この決定を通達されたA氏、怒りに怒った。とてもアンガーマネージメントどころではない。「そんなことをするくらいなら、辞めてやる」と啖呵を切って、心臓外科医としての生活に終止符を打った。今は自宅からの株取引で暮らしている。
きっと株価が下がるたびに、怒っているに違いない。
by goodsurgeon24hrs
| 2008-07-16 06:05
| 仕事
|
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Comments(4)
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ricora-s at 2008-07-17 22:48
手術道具まで投げはるんですね・・・。
当たったら危ないですね^^;
アンガーマネージメントって、日本でもそういうなのあるんですかね?
当たったら危ないですね^^;
アンガーマネージメントって、日本でもそういうなのあるんですかね?
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surgeon24hrs
at 2008-07-18 02:54
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ricora-sさん、こんにちは。
アンガーマネージメントに行けと言われて怒ってしまったと聞いたときには、思わず大笑いしてしまいました。
それほど一般的ではないですが、日本にもアンガーマネージメントは存在するようです。
ジャックニコルソンが出ているアンーマネージメントという映画がとてもおかしいので、暇のあるときに是非観てください。
アンガーマネージメントに行けと言われて怒ってしまったと聞いたときには、思わず大笑いしてしまいました。
それほど一般的ではないですが、日本にもアンガーマネージメントは存在するようです。
ジャックニコルソンが出ているアンーマネージメントという映画がとてもおかしいので、暇のあるときに是非観てください。
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tachan-t at 2008-07-19 16:21
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surgeon24hrs
at 2008-07-20 02:54
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tachan-tさん、なんと記録破りの二連書き込み、ありがとうございます。
そうですね、局所麻酔の手術で患者に意識があったら大変ですね。この手のタイプの外科医は割りと年取った人に多いようです。昔はこういうことが平気でまかり通っていたということでしょうね。
この写真のあと、バケツをひっくり返したような大雨が降りました。
そうですね、局所麻酔の手術で患者に意識があったら大変ですね。この手のタイプの外科医は割りと年取った人に多いようです。昔はこういうことが平気でまかり通っていたということでしょうね。
この写真のあと、バケツをひっくり返したような大雨が降りました。