資本主義のお話 |
良いものは高い。悪いものは安い。資本主義は基本的に分かりやすい。
前々回にホットドッグの話をした。ホットドッグにはトマトケチャップが必需品だ。
いやいや、マスタードも必需であるぞ、と言う御仁もあろう。しかし、それは違う、と私は思う。
パンにソーセージを挟んでトマトケチャップを掛けただけでもホットドッグとして認めてやろうと言う気は起きる。しかし、パンに挟んだソーセージにマスタードだけを掛けても、それで私にすんなりとホットドッグとして認めてもらおうと言うのであれば、それは了見が甘いというものだ。
私がアメリカに住み始めたのは、まだ前世紀だった1993年のことだ。以来、トマトケチャップはずっと大手食品会社の物を使っていた。
スーパーマーケットのケチャップ売り場に行くと、それはもう天文学的な数の会社の様々なケチャップがゾロリと陳列されている。こちらのスーパーマケットはトマトケチャップ売り場だけで、軽く東京ドーム2つ分はある(もちろん嘘)。
この浜の真砂ほどの種類があるトマトケチャップの中からどれを選ぶべきかという事にゆっくりと時間を割いていられるほど、私の人生は長くない。したがってケチャップを購入する時は迷う事なく、老若男女誰もが知っている大手食品会社の物を掴むという行動をして27年の歳月が流れた。
そして先日。
配偶者がスーパーマーケットにトマトケチャップを買いに行くと、いつものヤツが売り切れ。仕方がないので、適当な製品をカートに入れて会計をした。
驚くなかれ、その未知のトマトケチャップはいつもの大手食品会社の物の2倍もする値段であったのだ。たかがトマトケチャップにそれほどの値段の差が存在するものとは思いもしなかったので気をつけて見ていなかった、と言うのが配偶者の弁であった。それには私も理解をを示した。私は、優しいのだ。
実はこのトマトケチャップ、食べてビックリ。驚きの味であった。今までの大手食品会社製の物と違い、格段に美味しい。トマトの風味がしっかりと生きている。トマトケチャップは、本当にトマトから作られているんだ!
所詮トマトケチャップ、天文学的な種類があろうとも、味はどれもドングリの背比に違いない、と思っていた私の概念を一瞬にして吹き飛ばしてしまった。
冒頭にも書いたが、良いものは高い、悪いものは安い、資本主義は基本的に分かりやすい。
しかし世の中、全てのことがこの公式にあてはまるとは限らないので、始末が悪い。
私は同じ様な物を違う値段で売っているのを見て高い物の方が良いに違いないと思って買って、ババを引いたことも実は多い。
これだから買い物は難しい。
僕はブランド志向な方ではないのですけど、でもどうしても偽者は許せないという部分が多少あります。だけどブランドでその名前だけで高過ぎなものに対しては否定的です。満足出来る品質ならある程度はお金出してもいいけど。結局は質に関して自分が満足出来るかどうかですね。VUITTONなんかよりも土屋鞄のレザー製品が好きです。レザーの質がいいのでちょっと高めのお金もOKです。
私もブランドとは無関係な生活をしていますが、はい、偽物はいけません。
品質と自分の満足感と、そしてお財布の事情の三者にとっての最大幸福値を見つけることがだいじですね。
土屋鞄、私一つだけ持ってます。長財布ですが、入れるお金がありません。でへへ。
日本で流行っている高級食パン.雨後の竹の子の如くいろんなブランドがでてきましたが,食パンのくせに結構な値段です.いくつか食べ比べてみましたが,おおよそ甘めのものが多いので,食パンとしての本質をおろそかにしているなぁと思いました.高けりゃイイってもんではない例を確認しました.
そうなんですよ、高けりゃ良い、って言う公式がいつもあてはまるわけではないことが難しいところですね。おかげで高いのにババをつかまされた苦い経験もあれば、逆に安いのにすごく良い、という良い驚きも経験しました。
高級食パン、テレビの番組なので一時期よく取り上げられていたので見たことがあります。残念ながら食べたことはありません。ホント、結構なお値段ですよね。なるほど、食パンとしての本質をおろそかですか。それはダメですね、いかんイカン。そして遺憾。
あと、倉敷駅近くにもその食パン屋さんが開店しました。2斤つながっていてたしか800円だったか、高すぎるし私は自分で焼くからいい、と寄り付きませんけれど。食パンはやはり毎日の食べ物だから基本的にリーズナブルなお値段でないと。
そうそう、レナウンが倒産。ビックリですよね。昔よくテレビで、♫プールサイドに夏が来りゃ〜、と流れていました。なんか時代が変わったんだな、という感じがします。
毎日食べる食パンがその値段では厳しいですね。そんなに高ければ、朝寝朝パン朝湯で身上(しんしょう)潰すことになりかねません。
そう言えば、レナウンにそんなテレビコマーシャルがありましたね! 思い出して、興奮しました。
ケチャップにそんな美味しいのがあって羨ましい。
こちらのケチャップは甘すぎて、とんでもなく不味いのです。
これは、英国風なのでしょうか?
資本主義経済の分かりやすさも、こちらではそう頻繁に味わえません。
まったく同じものが、隣のスーパーでは2倍近く高く売っていたり、同じ店内でも、量の多いパッケージの方が割高になっていたり。
⁇?の世界です。
でしょ、テレビでさかんにコマーシャルが流れていましたよね。確か夏だけに限らず、四季折々の歌詞があったように記憶しています。
ケチャップ、いままでは何も考えずにHeinzを使い続けていたのですが、今回買った地元オハイオの会社のを買ったらこれがとてもおいしいのです。Heinzの倍ほどの値段で、小さい会社だから大量生産できなくて高いのだろうと思っていましたが、食べたら納得の値段でした。
同じものがお店によってそんなに違うのですか!それは確かに???ですねぇ。
苗場プリンスホテルの駐車場では、宿泊しているスキーヤーの車は他のスキーヤーより便利な場所に駐車できる・・・資本主義的に全く正しい・・なんて誰かが書いてました。
ブランド信仰って確かにありますね、男性にも。車は○○、時計は□□カメラは△△なんて。(道具としての信頼性や作りこみ、あるいはデザインなどの要素が絡むのかな)
宿泊客は良い駐車場、それは理にかなっていますね。
資本主義の総本山のこちらでは、役所仕事もお金です。例えばパスポートを早く発行して欲しいときには申請料を多く払うと早く発行されます。善悪は別にして、驚きのわかりやすさ。
ブランド信仰はたしかにありますね。話は脱線しますが、私が思う「製品の格好よさ」はどうも一般の好みから外れている様です。私が「かっこいい」と思ったもので、あまり人気が出ずにそのまま廃止になってしまった製品がたくさんあります。えへへ。