ごたまぜ |
歴史的に移民の国であるアメリカ。人種の坩堝(るつぼ)と言う言葉は誰しも一度ならずとも耳にしたことがあるだろう。
アメリカではよく Diversity (ダイバーシティー)という言葉を耳にする。これは潜水のダイバーとはなんの関係もない。
辞書を引けば、多様性と訳語が出ていると思うが、こちらで生活していると、単に多様性という以上のニュアンスを含んでいることを感じる。異なる人種、異なる文化を持つ多様な人々からなる社会の中で互いを尊重しあって平和に暮らそうとすることを目指した上での多様性という意味なのだ。
アラバマからオハイオへ転居をしてから、ほぼ半年になる。私個人の印象なのだが、アラバマとオハイオでは Diversity の内容にかなり差がある。
バイブルベルトと呼ばれるキリスト教原理主義がかなり強い勢力を持っているアラバマでは、Diversity とは言うものの、あくまで表面上の Diversity に過ぎないと言う気がする。やはり何事も主役は白人のクリスチャン、特にサザンバプティストという宗派の人々だ。主役が少数派を客としてもてなす、という感じか。
誤解を避けるために明記しておくが、彼らが差別的であるということでは全くない。私自15年のアラバマ生活で差別されたと感じたことは一度もない。ただ、アラバマの社会の中で多くの人種、文化を持った人たちを含んで社会が有機的に形成されているかというと、どうしてもそうは思えない。
その点、現在住んでいるオハイオは逆に Diversity という言葉が実にピッタリと来る。キリスト教原理主義者が大半を占めるのではなく、ユダヤ教徒も多い。イスラム教のモスクも存在している。キリスト教徒ですら原理主義者は少なく、LGBTサポートのパレードにキリスト教の教会として参加していたりするのだ。
12月の下旬はアラバマではクリスマスシーズンと言いい、店などの飾り付けもクリスマス一色になる。こちらではクリスマスシーズンではなくホリデーシーズンと言い、ユダヤ教の行事であるハナカの飾り付けも随所で見られる。
文化圏という観点から見ると、東ヨーロッパ圏であるウクライナやポーランド人やその子孫たちが多いのも、アラバマと違っていて面白い。
春に入ってから、週末には色々な国や人種のお祭りが市内で盛んに行われていて、大変に興味深い。今週は Asian Festival に足を運んだ。
人種の坩堝に対して、人種のサラダボウルという言い方もある。いろんな人種がいるのだが坩堝のように溶けて混ざることなく、ポツポツと小さな塊として混在しながら全体をなしているということを表現した言葉だ。
私の感じでいうと、アラバマはサラダボウル、オハイオは坩堝、という感じに思える。
記事を読んでいて、何が純粋、ピュアで、元祖で、.......という感じですね。
もう色々な考えや文化様々なものが入り混じって現実が成り立っていて、そこにバランスが生じるみたいな。
もしかして単一純粋なものは脆くて逆に壊れやすいかもしれませんね。
「ダイバーシティ」って言葉を聴くと、無線通信での受信でアンテナや受信機を二系統にして安定に受信する・・といったことが浮かびます。ずいぶん昔から使われていて通信技術系の言葉だと思っていましたが、一般的な言葉だったんだと最近知りました。
均質な社会では少しの違いがいじめの対象になったりするけど、スターウォーズに出てくる酒場のような世界になればそんなのどうってことないよ・・なんてなるんだけれど。
アメリカは州がそれぞれの「国」と機能していて、その「国」の集合体が連邦を形成しているので、やはり週によって大いに違いがありますね。
最近アラバマでは人工中絶が全面禁止となりました。レイプされた妊娠でも中絶禁止です。驚きです。
私はアメリカ国内でもオハイオとアラバマしか住んだことがありませんが、オハイオの方が楽しいし暮らしやすいです。もっとも、1993年にアメリカでの最初の生活を始めたのがオハイオだったというせいも多少あるかもしれません。
そういえばそういう言葉が無線でありましたね。忘れていました。要するに「分ける」という意味の divide と関連した語なのでしょう。
スターウォーズの酒場って、あれは究極の坩堝ですよね。あれはアメリカを隠喩しているとどこかに評論家が書いていたのを思い出します。
アラバマといえばすぐに想起されるのは「ロング・ウォーク・ホーム」というアメリカ映画です。
アラバマ州のモンゴメリーで1950年代に起きたバスボイコット事件に題材をとった映画で、
私はこれを見て、南北戦争以降も根強く残る人種差別や、公民権運動などについて
いかに自分が無知だったかを知り、学びました。
アラバマの「人工中絶全面禁止法案可決」のニュースはこちらでも報道されています。
レディ・ガガらハリウッドセレブも抗議し、批判は国外へも広がっていますね。
日本も「多様性の時代」と言われて久しいですが、日本に来ている外国人にとってDiversityとなりえているのか疑問です。
これからますます混沌としたカオスの世界へ向かうのでしょうか。m(_ _)m
ローザ・パークスですね。アメリカ公民権運動に名を残した人ですね。
アラバマは、公民権運動の視点では暗黒の歴史ばかりです。
それが1960年代の話なので驚きます。ついこの間じゃあありませんか!!!
中絶禁止、いかにもキリスト教原理主義の強い州だとね。たとえば強姦された結果の望まない妊娠でも中絶禁止ですからね!14
そうそう、日本も多様性の時代ですね。
いろんな人種からなる社会の長いアメリカでも、今だに問題になりますね。日本も外国人労働者を本格的に多く入れ始めるとなると、そういう新たな問題をうまく解決する新たな能力が要求されてくるでしょうね。
申し訳ないけれど、そもそも一神教って大嫌いです。
戦争の原因と成るナンバーワンの要素。
中でもキリスト教は、根底に「自分だけが正しい」という優越感が流れていて、あれがイヤです。
周りを改宗させようと、世界中にミッションを送り出し、人家の門戸をたたく。
信じるのはいいけれど、お隣さんの嗜好はrespectしようね、って言いたい。
アラバマ物語、ジョージ・ウォレス、ローザ・パークス、そして今回の中絶禁止…、
一進一退もここまでスローだと、アラバマってつくづく進歩の無いところだなって思ってしまいます。(ゴメンナサイ)
私も一神教は苦手です。宗教が原因の戦争は太古から多いですよね。しかも宗教が原因の戦争では、理論的な損得を超えた戦いになるので長引きがちでもあります。
一神教では服従した上で規律を目的としますが、多神教では人々は庇護を求めて信仰しますね。
アラバマは、かなり後進的デアという印象を持っています。中絶禁止法では今後ルイジアナやジョージアが続きそうな感じになっていますね。
とにかく南部から脱出できてよかったです。
:D
アメリカは連邦制なので、アメリカという国家ではなくてそれぞれの州という名の国家が寄り集まっている感じですね。州によって、法律も違うし、文化や州民性(?)もまるで違ってきます。
我々はオハイオに戻ってこられて、大喜びをしております。
サラダボウルという表現、実は私は知りませんでした。最近配偶者から教わりました。