便利な道具 |
子供の頃には存在理由がまるで理解できなかったものの一つに、孫の手がある。いうまでもなく、背中を引っ掻くために作製された棒状の専用機器のことだ。
10年ほど前の父の日に、何を思ったのか配偶者が孫の手を私にくれた。
この孫の手、伸縮式になっている。まだレーザーポインターなど存在していなかった頃に教師が持っていた、ボールペンの先を引っ張るとシュルシュルと長く伸びてアナログポインター(造語です)になるものがあったが、あれと同じ方式なのだ。たたんだ状態では全長10センチほどの熊手のようだが、先を引っ張ると30センチほどにはなろうか。
この孫の手を貰った当時は、まだ私は若かった。足の爪先や陰嚢の裏側はいうまでもなく、背中のどの部分でも郵便切手一枚の面積すら残すことなく、身体の全ての部分に自在に手が届いた。
したがって、このようなものをもらっても当然嬉しいはずがない。たとえ冗談にしても、洒落っ気が足りないと内心憤慨した。しか心の内とは裏腹に、大げさに喜んで見せるのが夫婦円満の秘訣である。愛とは多くの嘘と欺瞞の上に構築されているのだ。
そしてあれから10余年。ふと気がつくと、私は背中を件の孫の手で掻いていたりするのだ。
掻痒感というのは不思議なものだ。ひとたびあるところが痒くて掻き始めると、あら不思議。痒い箇所がどんどんと広がってゆく。
昨夜もその例外ではなかった。最初は背中の一番手が届きにくかった部分を書き始めたところ、なんだか全体が痒くなってきた。
このような時に伸縮式の孫の手は便利である。攻撃目的の場所に応じて伸縮の度合いを変えることができる。如意棒のようなものだ。
こうして我を忘れて各所を掻き回っていて、ふと気がつくと私は「如意孫の手」を完全に縮めた状態にして,
なんと頬を掻いていた。
ちょっと待て。断言しておく。私は自分の頬を掻くのに孫の手を必要とするまでには体は硬くない!
これはもう、道具を使うのではなく道具に使われている典型例だ。いやはや、なんとも情けなし。
<読了>
「テロルの決算」 沢木耕太郎
わたしの場合さらに悪いことに
アレルギー症状なのか、掻いた部位がミミズばれになってしまいます
花粉の季節は辛いですが、花粉対策の薬で
掻いたところの腫れ症状が無いのが嬉しい季節でもあります(^_^)
あれって、本当に不思議ですよね。一体どうなってるんでしょう。
あらら、ミミズ腫れは大変ですね。肌が敏感なのですね。
私も花粉症です! 今時期は私も薬漬け。とほほ。
今はソファーの傍らに常備してます。^o^;
でも竹(?)の元祖タイプです。
伸縮するなら、調節できるし、
手軽に携帯出来て良いですね♪
ちなみにうちの孫の手は、6本ほどあり、
どれも” Tropical Itch ”というカクテルのグラスに
刺さってついてきたやつです。笑
我が家にも正統派の竹のがあるのですが、なんだか細工が悪い製品を引いてしまったみたいです。孫の手のそれぞれの指の一本一本の角が鋭すぎて、チョッピリ痛いのです。
Tropical itchって、名前がいいですね。シャレが効いてますね!
奥様のギフトのセンス、中々ではありませんか。
まさに「痒いところに手が届く」気が利く奥様だと
いうことでしょうか。
それとも暗にアピール?
実は私も持ってます孫の手^_^
竹製のごくノーマルなやつ。多分10数年前にどこかの
お土産もの屋さんかなんかで購入したんだとおもいます。愛用してますよ^_^でも、夫が使ってるところを
見たことがありません。
何か病気が移るとでも思っているのでしょうかね。
痒いところに手が届くプレゼント、もらった時はそうでもありませんでしたが、今となってはまさにそういう感じですね。
↑にも掻きましたが私の竹のやつはちょいと作りが荒いようでダメです。
ご主人はまだ全身に手が届くに違いありません! すごい。
私のじいさんが昔使っていたので、竹製のがどこかに転がってるはずなんですが、探しても見つけられませんでした。
伸縮するのをネットで見てましたら、一本100円くらいなのが最安値ですが、すぐに壊れそうです。
つくりの確かなメイドインジャパンの竹製のが一番長持ちしてコスパがいいかもです。(^^)
僕は極端に体が硬くて、よく女性で背中の方で両手を上下でつなぐ事が出来る人がいますが僕には無理です。よって、背中のかゆみの時は孫の手が大活躍。痒みって、掻き出すとどんどん痒みが強くなりますね。時々もっと強く掻きたい気持ちになります。いっそのこと、孫の手をカッターでもっと先端を鋭くしたいと思ってしまいます。 ^^;
1軒に1個は必ずあるかも。
我が家でも どこかにきっとありますよ!
亡くなったおばあちゃんは孫の手 車椅子のふくろにいれて
かくだけでなくものを取り寄せるのにも使っていました。
ところで孫の手って日本だけですか?
世界中にもあるのかしら?
お年寄りが現在いる、または過去にいたお宅では、どこかに孫の手がある可能性が高いですね。
一本百円ですか。それは確かにチョイと頼りなさげかもしれませんね。五百円くらいならいいかな。我が家のは $5 のはずです(配偶者は口を割りませんが)。
日本製のは確かに聞くからに掻き心地が良さそうな感じがしますね!
そうそう、背中で両手を繋ぐやつ。あんな芸当は私には全くできません。肩関節脱臼になるかも。
どうして痒みが広がるんでしょうかね。あれは本当に不思議です。仕組みを解明したら、イグノーベル賞ものかもしれませんね。あはは。
カッター?それ荒技過ぎですョ。
↑にも書きましたがお年寄りが現在いるか、ないしは過去にいたお宅では、どこかに孫の手がある可能性が高いですね。やはり必需品なのでしょうね。
ものを取り寄せるのに使うのはいいですね。孫が手伝ってくれるようおな手なのですから、そういう使い方ももちろんありですね。
少なくともアメリカには、孫の手はありますね。Backscratcher と言います。
それは良い道具ですね。
早速探して、夫へのクリスマスギフトに用意します。
夫は、私や娘を見つけるとすぐに、背中をスクラッチしろと強要するのです。
私たちのキライな仕事です。
クリーブランド美術館に、あんな池ってありましたっけ?
表側からは見えないのか…
それとモ、私たちは近代美術館の方へ行ったのか…
情けないことに、これが結構重宝しています。
背中掻きはされてナンボのもので、して楽しいものではありませんものね。えへへ。
武術家んの前が池になっています。春にはいろんな種類の桜が時期を変えて次々に咲くので、結構長い間桜が楽しめます。この美術館があるところは、他にも様々な博物館かたくさんあり、他に植物園もあります。通りかかる際にはぜひどうぞ。近代美術館はこのエリアからほんの少しだけ離れています。