2015年 04月 19日
食べすぎに注意 |

WHERE : Birmingham Botanical Gardens, Birmingham, AL
CAMERA : Canon 7D, Tamron 18-270mm f3.5-6.3
雨の午前中、私は配偶者の付き添いで眼科の待合室にいた。
待ち時間をiPadを手にして電子書籍を読んで過ごしていると、視界の隅には診察と会計を終えた老夫婦が帰宅の途に着こうとしているのが見えた。
この老夫婦、色々と健康状態に問題がある。誰もが一目で見て分かることは、二人とも相当の肥満なのだ。私の見立てでは、二人とも130キロくらいであると思われた。
全米でも1、2を争う肥満地帯であるアラバマでは、130キロの人はそう珍しいことではないのだ。
そしてその極度の肥満の為であろうが、二人とも足が悪いらしい。移動は足を引きずるようにして、ユックリと進んで行く。歩行器を使うなり、最低でも杖を突くなりの対策が必要に見えるのだが、彼らは自力で牛歩している。
そんな彼らから目を外し、再び読書に戻ってから約1分。外でズシンと地響きのような音がしたのと同時に、私の他に待合室に居た5、6人の人たちが、Oh my God! と声を上げた。
何事かと私も外をみると、先ほどの老夫婦が二人とも倒れている。濡れた舗装に足を取られでもしたのだろう。
倒れた二人は、まるで緑の広がる草原で背中を下にして転んだ露に濡れたゾウガメのような感じで、手足を動かしている。本人達にしてみれば、バタバタと一生懸命に動かしているつもりなのであろうが、我々から観ると、手足の動きもスローモーション。もそもそもそ。
このお二人、もがいているだけで全く起き上がる気配がない。余りの肥満の為に自力では起き上がれないらしい。
待合室の中をすばやく見回した不肖ワタクシ、55歳。私がこの場の最年少であることを悟った。病院での55歳は、一般社会に於ける小学生くらいの年齢に相当する。
読書を中断し、雨の歩道に歩み出で、まずはご婦人から起こしてさしあげることに。
おっとドッコイ、これがなかなか大変な作業。彼女は足腰が弱いので、私が起きるのに手を貸すだけでは到底起き上がることができない。起きるために必要な力の全てを私が提供してあげなくてはならない。同じ重労働をご主人にも。
いやはや、私は右上腕が筋肉痛に。
皆さん、食べ過ぎには気をつけましょう。
■
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by goodsurgeon24hrs
| 2015-04-19 09:31
| 日常
|
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Comments(14)
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こちらは、日照時間が?というほどの雨模様の日々。
これからが、東北の春。
このはる、最悪の天候になる予報。
日本でも、肥満が増えて来ました。
いや、両極化でしょうか?
痩せすぎの若者も多すぎる。
それにしても、想像するだけで、押しつぶされそうな状況かと?
お互い、何もなくでしたか?
私も、急激に太り始め、胃の不調から胃カメラ検査を受けます。
食べ過ぎです。
お供えをよく戴くのですが、あれは毒です。
両親が、おいでおいでとお菓子を出してくれてるのでは?
これからが、東北の春。
このはる、最悪の天候になる予報。
日本でも、肥満が増えて来ました。
いや、両極化でしょうか?
痩せすぎの若者も多すぎる。
それにしても、想像するだけで、押しつぶされそうな状況かと?
お互い、何もなくでしたか?
私も、急激に太り始め、胃の不調から胃カメラ検査を受けます。
食べ過ぎです。
お供えをよく戴くのですが、あれは毒です。
両親が、おいでおいでとお菓子を出してくれてるのでは?
おはようゴザイマス!!
肥満と慢性膝関節炎はほんとに悪い組み合わせです。膝が痛いから運動できない→肥満→さらに膝に負担が掛かる……と悪循環サイクル間違い無しですね。外国の人はほんとどなたもカロリーオーバーですね。中には凄くスマートな方もいらっしゃいます。そういう方は多分セレブやお金持ちで自分に対してストイックな方で、生活の中に一つのファッションの様にしっかりジム通いやスポーツを取り入れてる方ですね。僕は個人的な見解として、太ってる事自体自分に甘い性格で、どうしようも無く太ってから慌てて何の意味があると患者を目の前にして嫌悪感を感じてしまいます(笑) といいつつも自分は最近明らかに運動不足。さて、何か始めなくては^_^; ところで、目の疾患ですか? お大事に

すみれさん、おはようございます。
おやおや、こちらもずーっと雨。なんか今年の春はこちらの天候はすぐれません。
確かに日本も肥満が増えた気がしますね。高校生くらいの子供でも、結構肥満っぽい子を見かけます。私が高校生の頃、子供の肥満なんて、とても珍しかった記憶があります。
アメリカ国内でもアラバマ、ルイジアナ、ミシシッピーは肥満度ナンバーワンの地位を争っています。 :D
みていると食に関する教育がまったくなっていない気がします。そう考えると、日本の家庭科はやはり役に立っていると思います。
おやおや、こちらもずーっと雨。なんか今年の春はこちらの天候はすぐれません。
確かに日本も肥満が増えた気がしますね。高校生くらいの子供でも、結構肥満っぽい子を見かけます。私が高校生の頃、子供の肥満なんて、とても珍しかった記憶があります。
アメリカ国内でもアラバマ、ルイジアナ、ミシシッピーは肥満度ナンバーワンの地位を争っています。 :D
みていると食に関する教育がまったくなっていない気がします。そう考えると、日本の家庭科はやはり役に立っていると思います。

voyagers-x さん、おはようございます。
アメリカ南部、特にDeep South と言われるあたりは、肥満度が非常に高い地域です。日本では想像も出来ないような肥満ばかり。私の患者も男性で100キロ以上、女性で80キロ以上は珍しくありません。180キロ台の人に手術をしたこともあります。おまけにこういう人たちは、糖尿、高血圧、高脂血症の三つをもれなく合わせ持っています。
興味深いのはこういう肥満の人たちは、TP、Alb、Pre-Alb、と言ったものがものすごく低いのです。超肥満であると同時に、低栄養状態。非常に不健康な状態に陥っています。
低所得層の人々は安くて簡単なもので空腹を満たそうとするので、このような結果になるらしいです。
アメリカ南部、特にDeep South と言われるあたりは、肥満度が非常に高い地域です。日本では想像も出来ないような肥満ばかり。私の患者も男性で100キロ以上、女性で80キロ以上は珍しくありません。180キロ台の人に手術をしたこともあります。おまけにこういう人たちは、糖尿、高血圧、高脂血症の三つをもれなく合わせ持っています。
興味深いのはこういう肥満の人たちは、TP、Alb、Pre-Alb、と言ったものがものすごく低いのです。超肥満であると同時に、低栄養状態。非常に不健康な状態に陥っています。
低所得層の人々は安くて簡単なもので空腹を満たそうとするので、このような結果になるらしいです。
身につまされまつ( ̄□ ̄;)ガビ-ン

Neoribates さん、こんにちは。
あはは、何を隠そう私も同類ですよ。
: )
あはは、何を隠そう私も同類ですよ。
: )
何か他人事ではない内容でございます(苦笑)
まだ100キロは超えないものの若い頃から比べると確実に20キロオーバーな自分ですよ(苦笑)
なのに美味しいもの特に炭水化物には目がないときているのですから(苦笑)
おまけに毎日晩酌ですからねぇ
ペットまで体重オーバーなんですから飼い主に似てくるというのはきっと食に対して甘いのでしょうね(苦汗)
このsurgeon24hrsさんの記事を昼、トンカツ屋で見て読んでいました。
流石にご飯のお代わりをやめましたよ(爆)
まだ100キロは超えないものの若い頃から比べると確実に20キロオーバーな自分ですよ(苦笑)
なのに美味しいもの特に炭水化物には目がないときているのですから(苦笑)
おまけに毎日晩酌ですからねぇ
ペットまで体重オーバーなんですから飼い主に似てくるというのはきっと食に対して甘いのでしょうね(苦汗)
このsurgeon24hrsさんの記事を昼、トンカツ屋で見て読んでいました。
流石にご飯のお代わりをやめましたよ(爆)

ボストンにいた頃、周りにいた方々は皆様節制をされていて、私も意識改革されました。
だから、極端な話、ウエストが1㎜でも増えると身体に違和感を感じるくらい。
たまに見かける巨大な人々は不思議でなりませんでした。
こちらでも、最近はぽちゃぽちゃブームとかで太った人が増えました。
増えたというか、ブームに乗って表にぞろぞろ出てきたのかも。
ただ太っただけではなく、美は追求されるようなので、新たなヒエラルキーが出来たような?
救助、大変でしたね。ぎっくり腰とか二次災害に見舞われなくて良かったです。
だから、極端な話、ウエストが1㎜でも増えると身体に違和感を感じるくらい。
たまに見かける巨大な人々は不思議でなりませんでした。
こちらでも、最近はぽちゃぽちゃブームとかで太った人が増えました。
増えたというか、ブームに乗って表にぞろぞろ出てきたのかも。
ただ太っただけではなく、美は追求されるようなので、新たなヒエラルキーが出来たような?
救助、大変でしたね。ぎっくり腰とか二次災害に見舞われなくて良かったです。

魔王さん、こんばんは。
若い頃なんかと比べたら、イケマセンよ。それを言ったら皆その部類に入っちゃうでしょうから。私なんて、生まれて以来ずっと右肩上がりです。 :D
一番の問題は、体に悪いものはおいしい、という厳然たる事実。これはなかなか抗えません。
トンカツ、いいなー。ご飯お変わりしない手はないでしょう。魔王さん、一回損させちゃいましたね。ごめんなさい。 : )
若い頃なんかと比べたら、イケマセンよ。それを言ったら皆その部類に入っちゃうでしょうから。私なんて、生まれて以来ずっと右肩上がりです。 :D
一番の問題は、体に悪いものはおいしい、という厳然たる事実。これはなかなか抗えません。
トンカツ、いいなー。ご飯お変わりしない手はないでしょう。魔王さん、一回損させちゃいましたね。ごめんなさい。 : )

みくさん、こんばんは。
ボストンやニューヨークと言った都市部では皆さん気をつけられているようですね。出張で都市部に出る度に、アラバマとの肥満度の差に仰天します。
肥満というのはアメリカに関しては、貧困や教育程度の低さと強い相関関係があることが知られています。やはり、食事や栄養に関しての啓蒙が大切だな、と感じます。
やせすぎもいけませんね。ポチャポチャなら許容範囲かも知れませんが、多くのアメリカ人みたいにブヨブヨやブリブリはやはり健康のためにも避けなくては。って、これは自分自身に言っているのですが.....。 :D
私は幸い腰を痛くしたことがないのですが、あれは大変らしいですね。今回はギックリ腰にならなくて、ラッキーでした。 : )
ボストンやニューヨークと言った都市部では皆さん気をつけられているようですね。出張で都市部に出る度に、アラバマとの肥満度の差に仰天します。
肥満というのはアメリカに関しては、貧困や教育程度の低さと強い相関関係があることが知られています。やはり、食事や栄養に関しての啓蒙が大切だな、と感じます。
やせすぎもいけませんね。ポチャポチャなら許容範囲かも知れませんが、多くのアメリカ人みたいにブヨブヨやブリブリはやはり健康のためにも避けなくては。って、これは自分自身に言っているのですが.....。 :D
私は幸い腰を痛くしたことがないのですが、あれは大変らしいですね。今回はギックリ腰にならなくて、ラッキーでした。 : )
こんにちは。
いやはや、大事に至らなくてよかったですよね。
ボクもこの老人夫婦と同じく病院の前で亀のように転げて
ジタバタとしていたことがあります。(笑)
その時は太っていた訳でなく、飼い犬を動物病院に連れて行って診察が終わったので外に出たら、よっぽど病院がイヤだったのか外に出れた開放感なのかイヌが急に走り出し、そのスピードに対応出来なかったボクは転んでしまいその場で仰向けに。
リードだけは放してはいけないと握っていたら、喜んだイヌがボクの周りをはしゃいで走り回るもんだからその力でボクはグルグルと回り続けていました。非常にカッコわるい思い出です。(苦笑)matu
いやはや、大事に至らなくてよかったですよね。
ボクもこの老人夫婦と同じく病院の前で亀のように転げて
ジタバタとしていたことがあります。(笑)
その時は太っていた訳でなく、飼い犬を動物病院に連れて行って診察が終わったので外に出たら、よっぽど病院がイヤだったのか外に出れた開放感なのかイヌが急に走り出し、そのスピードに対応出来なかったボクは転んでしまいその場で仰向けに。
リードだけは放してはいけないと握っていたら、喜んだイヌがボクの周りをはしゃいで走り回るもんだからその力でボクはグルグルと回り続けていました。非常にカッコわるい思い出です。(苦笑)matu
お疲れ様でしたね~
極度の肥満の方々を起こして差し上げるのは至難のわざでしたでしょう。余力の残っている方を起こすのと違って全面的に頼られてしまうと想像を絶する力が必要だったという事ですね。
その後、筋肉痛の方は大丈夫でしょうか。
お大事になさってくださいね。
極度の肥満の方々を起こして差し上げるのは至難のわざでしたでしょう。余力の残っている方を起こすのと違って全面的に頼られてしまうと想像を絶する力が必要だったという事ですね。
その後、筋肉痛の方は大丈夫でしょうか。
お大事になさってくださいね。

matu さん、こんばんは。
犬って、たとえ小さくても結構力がありますよね。まして、病院からサッサと帰りたいと思えば、なおさら飛び切りの力が出ることでしょう。 :D
終わったのがよほど嬉しかったのでしょうね。カワイイ!
犬って、たとえ小さくても結構力がありますよね。まして、病院からサッサと帰りたいと思えば、なおさら飛び切りの力が出ることでしょう。 :D
終わったのがよほど嬉しかったのでしょうね。カワイイ!

枝豆さん、こんばんは。
一人目の奥様を抱き起こしている最中に既に筋肉痛になり、「こいつぁ大変なことに巻き込まれたな」と思いながら一人完了。そして次のご主人へ。いやはや、一日中腕が痛かったです。でもいうなればそれも私の普段からの鍛え方がなっていないからな訳で、反省した次第であります。
で、今回の教訓。「人の付き添いで病院にいくな」。って、違うか。 :D
一人目の奥様を抱き起こしている最中に既に筋肉痛になり、「こいつぁ大変なことに巻き込まれたな」と思いながら一人完了。そして次のご主人へ。いやはや、一日中腕が痛かったです。でもいうなればそれも私の普段からの鍛え方がなっていないからな訳で、反省した次第であります。
で、今回の教訓。「人の付き添いで病院にいくな」。って、違うか。 :D