2011年 01月 09日
無策 |
新春第一弾の真面目な話です。今回は少々長くなりますが、事の重大性からみれば、これでもまだまだ書き足りません。少々辛抱してお付き合いいただければ、幸いです。
いつも書き込みを頂く方のコメントの中に、近所の病院が医師不足のために閉鎖になる、という事が書かれていた。
私が一浪を経て医学部に入ったのは1979年。当時、医師不足は既に大きな社会問題となっていた。その解決策として出されたのは、医学部定員の増加と新設医大の設立の二つであった。
その後大分経ってから、医師過剰時代が叫ばれるようになり、今度は医学部定員を減らすと言うことが論じられた。
そして現在、再び医師不足が問題となっている。
一筋縄ではいかないことはよくわかっているが、日本の医療行政はこの一点のみを挙げても、どうもお粗末な気がしてならない。
問題の本質は、実は単純に「医師不足」と言うことではないと私は思って疑わない。これは、医師の分布の問題なのである。
医師に限らず人というものは、大都市ならびにその近郊に集まると言う習癖がある。そしてまた専攻する科に関しても人気不人気が存在する。非常に当たり前のことだが、この事実を行政がどのように考えているのか、どのように対処しようとしているのかが、私には不明である。
そもそも、その地域の人口に対して必要な医師の数というものは、経済学的な計算で自ずと決まってくる。患者数に対して医師数が多ければ、職業として成り立たない。良し悪しは別として、アメリカではこのあたりの計算にはとても敏感である。いかにして最小の医師数で最大効率の医療を行うか、ということが大きな論点となる。従って当地では、大都市と言えども、需要を上回る医師が現場で働くという事はありえない。日本では、このような人口に対して必要とする人数以上の医師が大都市に集中し、地方では医師が不足するという現象が存在する。
同様の論理で、国民の人口に対して各科ごとの必要医師数も、自ずと決まってくる。アメリカでは、専門医を作るためのトレーニングを受ける人数を国全体で、○○科は年間xx人、△△科ではxx人、と計算して制限している。従っていくら希望者の多い科であっても、トレーニングを受けることの出来る人数が制限されているので、選に漏れた者は、第二志望ないし第三志望の別の科を専攻しなくてはならなくなる。こうして科別の偏在が解消される。日本ではこの、科別に人数を制限する機構が存在していない。これが日本における医師の標榜科の偏在の大きな理由になっているのではないか。
さて、ここまではマスコミなどでも時折目にすることである。しかしインサイダーである私のブログは、私に同意する人がいるかいないかなどは一切顧みず、さらに別の観点から論じてみたい。
大昔と比べて、女性の医師が多くなった。これは社会が成熟した結果であり、大変に歓迎することであると思っている。私が医学部にいる頃は、どこの大学でも女子医学生は大体クラスの一割内外であった。従って私のようなものは、クラスの中からガールフレンドを得ることが不可能であったが、そのようなことは今回の話題ではない。
さて時代が変わり、今では約半数が女子学生だという。最近は医学部の入試で成績順に合格者を決めていくと大多数が女性になってしまうので、某私立大学では 初めから女性と男性の割合を決めてから合格者を選考している、と言う話を酒の席で聞いたことがある。しかしこれはあくまでも酒の席で酔漢が漏らしたことで、事の真実は定かではない。
医師に限らず、女性には「産む性としての存在」と「労働力としての存在」の間に大きな軋轢が生じる。おめでたとなれば、一定期間の産休が必要となる。人によっては、子供がある程度大きくなるまで、何年間も仕事から離れることを選ぶ場合もあるだろう。あるいは子供が生まれたことを機に、仕事はやめるかもしれない。このような、医師の労働力の流動性という立場での計画性が欠如しているように思えてならない。
このようなことは大変に予測は難しい。当事者にすら先のことは分からない、と言う側面が存在する。しかし現在の統計技術を持ってすれば、大まかな労働力の流動性は予測が付くはずである。何十年も前の、医師の大部分が男性だった時代とは全く異なる計画作成の方法が、現在の医療行政に必要だと思うのだが、行政府にその様な認識があるとは思えない。
私は日本、イギリス、アメリカの三カ国で医療の場にかかわってきた。その様な中で痛感するのは「完璧な医療行政は存在しない」という事である。各国それなりに、問題点が存在する。しかし、こと医師の偏在化に関しては、日本はあまりにも無策であるという印象が強い。
大都会であろうが地方であろうが、日本で安定した医療が供給される日が早く来ることを祈っている。
<読了>
"The Black Echo" Michael Connelly
by goodsurgeon24hrs
| 2011-01-09 15:36
| 仕事
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Comments(20)
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yokomix
at 2011-01-10 08:44
x
医師不足のお話、なるほどと思いました。
今は女性が活躍する時代で、職場でも女性が増えてはいますが、妊娠出産に子育てと大変ですからね、おっしゃるとおり、その辺の考慮は必要ですよね。
ちなみに、田舎から都会に来て思った事は、風邪ひいたくらいで、病院に行くんだなぁ~と言う事。
病院への過剰な依存も、無駄にお医者さんを疲弊させて、医師不足を作る要因のような気がしました。
今は女性が活躍する時代で、職場でも女性が増えてはいますが、妊娠出産に子育てと大変ですからね、おっしゃるとおり、その辺の考慮は必要ですよね。
ちなみに、田舎から都会に来て思った事は、風邪ひいたくらいで、病院に行くんだなぁ~と言う事。
病院への過剰な依存も、無駄にお医者さんを疲弊させて、医師不足を作る要因のような気がしました。
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すみれ
at 2011-01-10 08:49
x
おはようございます。
早速、ありがとうございます。
思い返せば、私が大学進学の頃、医学部、歯学部が急に増え、自宅近くの医学部の受験も考えたことを思い出しましたよ。
surgeon24hrsさんの先輩に当たる医師が、一時母や私の主治医でした。
その方が、若い医師が定着しないことを随分心配しておりました。
それから、20年近く経過。
さらに、この様な状態では?
大学の医学部もを育成することにプレッシャ-をかけられるとか?
地域では、開業するに当たって行政に相談を願います、という看板をあげていますがこれは?
何とも寂しい行政の考え。
「肩書き」大好き日本人。
双方の意識は大切ですよね。
全てが両極端になっているような ?
その辺で生活しているオバサンですが、声は上げていきたい、協力はしていきたいと思っています。
有難うございました。
早速、ありがとうございます。
思い返せば、私が大学進学の頃、医学部、歯学部が急に増え、自宅近くの医学部の受験も考えたことを思い出しましたよ。
surgeon24hrsさんの先輩に当たる医師が、一時母や私の主治医でした。
その方が、若い医師が定着しないことを随分心配しておりました。
それから、20年近く経過。
さらに、この様な状態では?
大学の医学部もを育成することにプレッシャ-をかけられるとか?
地域では、開業するに当たって行政に相談を願います、という看板をあげていますがこれは?
何とも寂しい行政の考え。
「肩書き」大好き日本人。
双方の意識は大切ですよね。
全てが両極端になっているような ?
その辺で生活しているオバサンですが、声は上げていきたい、協力はしていきたいと思っています。
有難うございました。
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N-styel at 2011-01-10 09:20
色々な意味で大変なお仕事ですね…
多くの重圧と現場で闘ってらっしゃる姿がよくわかりました。
悲しいニュースとして、搬送先が見つからずに途中で亡くなってしまった患者さんのお話が聞かれます。
21世紀の医療で、何故???と、思ってしまいますが、そこには複雑で様々な事情を抱えているのだと知りました。
現在、大学受験者の中で理系を選択する方が増えております。
勿論、医学を学ぼうと必死で努力なさってるお子さん達も多く、素晴らしいなとエールを贈りたい気持ちです。
ただ、現況の医師の偏在については、早急に国がしっかりと交通整理しる必要があるのでしょうね。
ある地域では安心して子供を産めないという所もあるようです。
一体どうなってしまったのでしょうか。
医術とは仁術、凡人の私にはお医者様は神様のような存在です。
早く、安心して目の前の患者さんだけと向き合えるような環境が整えられるコトを願っております。
多くの重圧と現場で闘ってらっしゃる姿がよくわかりました。
悲しいニュースとして、搬送先が見つからずに途中で亡くなってしまった患者さんのお話が聞かれます。
21世紀の医療で、何故???と、思ってしまいますが、そこには複雑で様々な事情を抱えているのだと知りました。
現在、大学受験者の中で理系を選択する方が増えております。
勿論、医学を学ぼうと必死で努力なさってるお子さん達も多く、素晴らしいなとエールを贈りたい気持ちです。
ただ、現況の医師の偏在については、早急に国がしっかりと交通整理しる必要があるのでしょうね。
ある地域では安心して子供を産めないという所もあるようです。
一体どうなってしまったのでしょうか。
医術とは仁術、凡人の私にはお医者様は神様のような存在です。
早く、安心して目の前の患者さんだけと向き合えるような環境が整えられるコトを願っております。
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maou2929 at 2011-01-10 17:55
う〜んこの問題は自分みたいな
無知な人間が語って良いものか
どうかちょっと躊躇しましたが
やはり話を読んでちょっとだけ
確かに↑のコメを読んでいて
緊急搬送で医師が居ないとか
専門な医師がいなかったで亡くなる話を聞きます。
自分の近所には凄く歯科医が多く
有るのですがあれは一体何でなんですかね?
と内科も多くある。これは命の危険性が低いから多いのだと昔聞いた事がありますが・・・
何か楽な方へ進んでいる気が
してならないのですが・・・
けして内科医や歯科医を侮辱して
いる訳ではないので^^;
無知な人間が語って良いものか
どうかちょっと躊躇しましたが
やはり話を読んでちょっとだけ
確かに↑のコメを読んでいて
緊急搬送で医師が居ないとか
専門な医師がいなかったで亡くなる話を聞きます。
自分の近所には凄く歯科医が多く
有るのですがあれは一体何でなんですかね?
と内科も多くある。これは命の危険性が低いから多いのだと昔聞いた事がありますが・・・
何か楽な方へ進んでいる気が
してならないのですが・・・
けして内科医や歯科医を侮辱して
いる訳ではないので^^;
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surgeon24hrs
at 2011-01-10 22:27
x
よこみぃさん、おはようございます。
なんだかいつまでたっても、やれ不足だ、やれ過剰だ、と言った話ばかりで、どうしようもないですね。
おっしゃるようにチョットしたことで病院に行く、特に風邪などで大病院に行くというのは日本独特ですね。大病院にはまず最初に家庭医の紹介が無ければ行けない、と言う国が多いようです。
私が感じるのは、今年の医学部卒業生が何人、退職・死亡見込みが何人、差し引き何人という単純計算しか聞こえてきません。
こう言う事は改定行くと本になっちゃうくらい大きな問題なので、ブログでチョイト書いただけじゃ言い尽くせないことがイッパイです。
なんだかいつまでたっても、やれ不足だ、やれ過剰だ、と言った話ばかりで、どうしようもないですね。
おっしゃるようにチョットしたことで病院に行く、特に風邪などで大病院に行くというのは日本独特ですね。大病院にはまず最初に家庭医の紹介が無ければ行けない、と言う国が多いようです。
私が感じるのは、今年の医学部卒業生が何人、退職・死亡見込みが何人、差し引き何人という単純計算しか聞こえてきません。
こう言う事は改定行くと本になっちゃうくらい大きな問題なので、ブログでチョイト書いただけじゃ言い尽くせないことがイッパイです。
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surgeon24hrs
at 2011-01-10 22:44
x
すみれさん、おはようございます。話題提供、有難うございました。
日本は、偏在への歯止めが無いことだと思います。誰でも勤めたいところに勤め、やりたい科をやる。本人の希望ばかりが尊重されて、公共性・経済性と言った観点からの歯止めが何もありませんものね。
いつも聞くのは「今年の医学部卒業生が何人、退職・死亡見込みが何人、差し引き何人」というような計算ですが、これじゃダメなのは目に見えています。医学部卒業生のなかには基礎医学・法医学など直接臨床に関わらないものもいます。臨床に進む者の中にも、キャリアの途中で短期ないしは長期に研究のために臨床を離れる者もいます。医師自体が向かなく、中途で退職するものもいるでしょう。退職する年齢前に事故は病気でキャリアを諦めるものもいるでしょう。出産や子育ての問題もあります。だから、「今年の医学部卒業生が何人、退職・死亡見込みが何人、差し引き何人」と聞くと阿呆ではないのかと呆れてしまいます。
私の州では、例えば手術なら年間XX例以上やら無いと、認可が取り消しとなるような精度も存在しています。こう言う事も不必要な病院・医師が集中しないことの歯止めになっていると思います。
日本は、偏在への歯止めが無いことだと思います。誰でも勤めたいところに勤め、やりたい科をやる。本人の希望ばかりが尊重されて、公共性・経済性と言った観点からの歯止めが何もありませんものね。
いつも聞くのは「今年の医学部卒業生が何人、退職・死亡見込みが何人、差し引き何人」というような計算ですが、これじゃダメなのは目に見えています。医学部卒業生のなかには基礎医学・法医学など直接臨床に関わらないものもいます。臨床に進む者の中にも、キャリアの途中で短期ないしは長期に研究のために臨床を離れる者もいます。医師自体が向かなく、中途で退職するものもいるでしょう。退職する年齢前に事故は病気でキャリアを諦めるものもいるでしょう。出産や子育ての問題もあります。だから、「今年の医学部卒業生が何人、退職・死亡見込みが何人、差し引き何人」と聞くと阿呆ではないのかと呆れてしまいます。
私の州では、例えば手術なら年間XX例以上やら無いと、認可が取り消しとなるような精度も存在しています。こう言う事も不必要な病院・医師が集中しないことの歯止めになっていると思います。
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surgeon24hrs
at 2011-01-10 22:56
x
Nao☆さん、おはようございます。
いえいえ、とんでもない。私自身は日本の問題とは無関係にノンビリとやらしてもらってます : )
そうそう、搬送先が見つからずになくなる方々のニュースを見ますね。流石にそう言う事は、こちらではありえません。研修医のときに24時間体勢の外傷センターに半年を回ったことがあります。重症交通事故や銃創が、逸れこそ10分に一回くらいの頻度で昼夜かまわず来ました。どれでも来たら、全て対処でした。
医学は単に自然科学の学問としてだけではなく、社会の仕組みと深く関わることなので、難しいですね。それにしても一日も早く、方策を見つけてほしいですね。
いえいえ、とんでもない。私自身は日本の問題とは無関係にノンビリとやらしてもらってます : )
そうそう、搬送先が見つからずになくなる方々のニュースを見ますね。流石にそう言う事は、こちらではありえません。研修医のときに24時間体勢の外傷センターに半年を回ったことがあります。重症交通事故や銃創が、逸れこそ10分に一回くらいの頻度で昼夜かまわず来ました。どれでも来たら、全て対処でした。
医学は単に自然科学の学問としてだけではなく、社会の仕組みと深く関わることなので、難しいですね。それにしても一日も早く、方策を見つけてほしいですね。
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surgeon24hrs
at 2011-01-10 23:05
x
魔王さん、おはようございます。
私のブログなど誰も見てやしませんから、いわばここは皆で好き勝手なことを言うフォーラムです :D
これは私の想像ですが、歯科医というのは仕事の性質上勤務医になるというチョイスが限られているのではないか、と思います。で、皆最終的には街で開業ということになるのではないでしょうかね。
医学の中でも何を専門とするかという選択に、時代時代の流行があります。外科系に人気が有ったのは大昔の話。今は外科系は全く人気が有りません。これはどうも日本だけの話じゃなくって、アメリカでも同じです。おっしゃるように最近の若い人たちは、自分の生活を重んじるあまり、労働が大変なもの、時間が不規則となりやすいもの、トレーニング期間が長いもの、などには進みだがらないようです。まあ、それも非難はできませんが.....
私のブログなど誰も見てやしませんから、いわばここは皆で好き勝手なことを言うフォーラムです :D
これは私の想像ですが、歯科医というのは仕事の性質上勤務医になるというチョイスが限られているのではないか、と思います。で、皆最終的には街で開業ということになるのではないでしょうかね。
医学の中でも何を専門とするかという選択に、時代時代の流行があります。外科系に人気が有ったのは大昔の話。今は外科系は全く人気が有りません。これはどうも日本だけの話じゃなくって、アメリカでも同じです。おっしゃるように最近の若い人たちは、自分の生活を重んじるあまり、労働が大変なもの、時間が不規則となりやすいもの、トレーニング期間が長いもの、などには進みだがらないようです。まあ、それも非難はできませんが.....
先生のまったくおっしゃる通りと思います。ところが、医師の地域や専門科における偏在を論じると、かならずや「職業選択の自由がどうのこうの」などの「きれいごと」を云う連中が現れ、かつ医○会という開業医の利権だけを主張し勤務医の事などこれっぽっちも守ってくれなかった圧力団体もしゃしゃり出て来て好きなことを言い、行政も政治家もこのような圧力団体に引きずられ振り回されたまま。無策な故に、先生のご専門の心臓外科も、手術している病院の数が多過ぎて、はっきり言って手術件数が一人の外科医に対して少な過ぎて、それじゃあ技術を維持できないじゃあないのと云いたくなってしまいます。どうして行政がもっとイニシアティブを取って行けないのか、僕には良く判りませんが、今の状況であれば小児科なんて、本当に人が来ないままですよね、残念ですが。
ところで、今、Michael ConnellyのThe Echo Parkを読み始め、半分くらいまで読みましたけど、これ、面白いですね。先生のおっしゃる通りaddictiveで、他の作品もいくつか買ってみようと思っています。
ところで、今、Michael ConnellyのThe Echo Parkを読み始め、半分くらいまで読みましたけど、これ、面白いですね。先生のおっしゃる通りaddictiveで、他の作品もいくつか買ってみようと思っています。
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surgeon24hrs
at 2011-01-12 04:13
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Dr. Ken、こんにちは。
そうなんですよね、やたらと権利ばかり主張する輩や営利団体は、真の意味の改善の妨害をしているとしか思えません。そしてその様な団体から金が出ている以上、政治家も根本対策を断行するようなことはないでしょうし。利権ばかりが絡んで、国民は無視、といのはなにも医療の分野に限ったことではありませんね。
そのほか、臨床ではなく基礎に行く者、あるいはDr. Kenや私のように日本から出てしまうものなどを考えると、、「今年の医学部卒業生が何人、退職・死亡見込みが何人、差し引き何人の増」ってな話は、お臍がお茶を沸かします。
Michael Connellyは私のブログに書き込みをしてくださる方から紹介されました。よく言われているのは作品発表の経時的順番に沿って読め、ということなので、私は第一作から順に読んでゆくことにします。
そうなんですよね、やたらと権利ばかり主張する輩や営利団体は、真の意味の改善の妨害をしているとしか思えません。そしてその様な団体から金が出ている以上、政治家も根本対策を断行するようなことはないでしょうし。利権ばかりが絡んで、国民は無視、といのはなにも医療の分野に限ったことではありませんね。
そのほか、臨床ではなく基礎に行く者、あるいはDr. Kenや私のように日本から出てしまうものなどを考えると、、「今年の医学部卒業生が何人、退職・死亡見込みが何人、差し引き何人の増」ってな話は、お臍がお茶を沸かします。
Michael Connellyは私のブログに書き込みをしてくださる方から紹介されました。よく言われているのは作品発表の経時的順番に沿って読め、ということなので、私は第一作から順に読んでゆくことにします。
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k7003 at 2011-01-12 05:11
医師にかぎらず、このいろんな意味での「偏在化」が日本の将来の暗さに繋がっているのです。教育の分野でボク自身、あらゆる機会にこれを論点としてきましたが、荒野に叫ぶ・・・で終わって、リタイアでした。情報過多が人間の誠を壊している、と見ています。
おはようございます。
昨日、ご近所の親しい方のお姑さんがお亡くなりになりました。
「絶対」避けられない場面ですよね。
受け入れの病院の態勢がみつからず、動きが取れず状態。
実際、目の前で起こると表現に困惑してしまいます。
「k7003」さんが「荒野に叫ぶ・・・」と仰っているように、お粗末。
でも、積み重ねは必要でしょうねぇ?
私もささやかですが、地域の皆さんとの関わりの中からでも何かがあればと願って、動けるうち「行政に甘えすぎない」かな?
「情報過多が人間の誠を壊している」
これは、全てに言えますよねぇ、納得。
「k7003」さん、ぶら下がりで申しわけないですが、お久しぶり。
そして、相変わらずの痛快感健在、写真もいつも拝見させていただいていますよ。
surgeon24hrsさん、一人のおばさんのボソボソをおとり上げいただき、感謝です。
さぁ、ちょいと学びモ-ドに通うことにしました。
こんな時こそと気持ちが動きましたよ。
有難うございました。
昨日、ご近所の親しい方のお姑さんがお亡くなりになりました。
「絶対」避けられない場面ですよね。
受け入れの病院の態勢がみつからず、動きが取れず状態。
実際、目の前で起こると表現に困惑してしまいます。
「k7003」さんが「荒野に叫ぶ・・・」と仰っているように、お粗末。
でも、積み重ねは必要でしょうねぇ?
私もささやかですが、地域の皆さんとの関わりの中からでも何かがあればと願って、動けるうち「行政に甘えすぎない」かな?
「情報過多が人間の誠を壊している」
これは、全てに言えますよねぇ、納得。
「k7003」さん、ぶら下がりで申しわけないですが、お久しぶり。
そして、相変わらずの痛快感健在、写真もいつも拝見させていただいていますよ。
surgeon24hrsさん、一人のおばさんのボソボソをおとり上げいただき、感謝です。
さぁ、ちょいと学びモ-ドに通うことにしました。
こんな時こそと気持ちが動きましたよ。
有難うございました。
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surgeon24hrs
at 2011-01-12 08:27
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Kurataniさん、こんばんは。
おっしゃるとおり偏在が医療の分野だけに留まらす、多くのことにあてはまる事で有ることに同意いたします。
そうでしたね、Kurataniさんは教育分野でご活躍でしたね。やはり相当に「おかしなこと」が医療と同様にあるのだろうとお察しいたします。
荒野に叫ぶ、と言うのはまったくその通りですね。私のような小人が何を言おうと状況改善の力にはならないところが、口惜しいですね。
一体我々は、何処に向かっているのでしょう?
おっしゃるとおり偏在が医療の分野だけに留まらす、多くのことにあてはまる事で有ることに同意いたします。
そうでしたね、Kurataniさんは教育分野でご活躍でしたね。やはり相当に「おかしなこと」が医療と同様にあるのだろうとお察しいたします。
荒野に叫ぶ、と言うのはまったくその通りですね。私のような小人が何を言おうと状況改善の力にはならないところが、口惜しいですね。
一体我々は、何処に向かっているのでしょう?
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surgeon24hrs
at 2011-01-12 08:48
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すみれさん、こんばんは。ブログを拝見しました。
日本の場合、救急対応という看板を出しておいたほうが経営的に、ないしは宣伝として有利であると言う考えがあると思います。しかし市中の中規模病院で夜間や日曜・休日に病院にいるのは卒業間もない経験の無い医師や、基礎医学など普段は臨床に関わっていない人たちのアルバイトで成り立っています。ですから「救急対応」と言っても、その様な病院が想定しているのは風邪による夜間の発熱など軽症のものなのです。救急隊からの連絡を受け、患者の状態を聞いて自分では経験や知識不足で対処出来ないので断る、と言う事が平気で行われています。
経験や知識不足で対処出来ないので断る、という事自体は非難されるべきことではないのですが、根本の問題としてなせ経験や知識不足のものが救急対応を掲げた病院の留守番をしているのか?
白状しますが、私自身経験も知識も無い大学卒業直後にときに、救急のアルバイトをして生活をしていた時期がありました。そう言う事をしたものが今更何を言うのか、という批判はあるでしょうが、経験に基づいてこう言う事はおかしい、と言って行く必要があると思っています。
日本の場合、救急対応という看板を出しておいたほうが経営的に、ないしは宣伝として有利であると言う考えがあると思います。しかし市中の中規模病院で夜間や日曜・休日に病院にいるのは卒業間もない経験の無い医師や、基礎医学など普段は臨床に関わっていない人たちのアルバイトで成り立っています。ですから「救急対応」と言っても、その様な病院が想定しているのは風邪による夜間の発熱など軽症のものなのです。救急隊からの連絡を受け、患者の状態を聞いて自分では経験や知識不足で対処出来ないので断る、と言う事が平気で行われています。
経験や知識不足で対処出来ないので断る、という事自体は非難されるべきことではないのですが、根本の問題としてなせ経験や知識不足のものが救急対応を掲げた病院の留守番をしているのか?
白状しますが、私自身経験も知識も無い大学卒業直後にときに、救急のアルバイトをして生活をしていた時期がありました。そう言う事をしたものが今更何を言うのか、という批判はあるでしょうが、経験に基づいてこう言う事はおかしい、と言って行く必要があると思っています。
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ゆかちん
at 2011-01-12 21:28
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色々と大変なんですね。産婦人科医の不足もニュース等でよく話題になってますね。緊急で対応が必要なときにたらい回しされた結果、大事になったりとか、、、そういう話を聞かされると、自分が妊婦になったとき、心配だろうな~と思います。
一般企業なら、職種にもよりますが、専攻外の人を採用したりできますけど、医者は医学部卒以外から採るわけにもいかないでしょうね、、、
最近は外科は人気無いんですか?高校時代の友人が外科医になったのですが、忙しそうで数年音沙汰なしです。忙しすぎて倒れたりしてないと良いのですが、、、
一般企業なら、職種にもよりますが、専攻外の人を採用したりできますけど、医者は医学部卒以外から採るわけにもいかないでしょうね、、、
最近は外科は人気無いんですか?高校時代の友人が外科医になったのですが、忙しそうで数年音沙汰なしです。忙しすぎて倒れたりしてないと良いのですが、、、
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surgeon24hrs
at 2011-01-12 23:04
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ゆかちんさん、おはようございます。
産科や小児科が不足しているニュースはよく目にしますね。あと麻酔科まどは慢性的に不足していて、大学病院も含むかなり多くの病院で、外科医が片手間に麻酔をかけています。抗癌剤の治療は、アメリカでは抗癌剤治療しか扱わない癌専門の人がいますが、日本の抗がん剤は、これも大抵外科医が片手間にやっているのが現状です。
若い人たちは自分のライフスタイルを重んじるので、外科系の志望者がとても減っていて、大問題になっています。でも実際に外科系に身をおいているものとして感じるのは、私のライフスタイルも全く悪くない、ということ。なんだか「大変だ」というイメージが、医学部の学生の中で先行しちゃってるみたい。へんなの!
そうだ! 今度から医学部の学生を見たら「おい、外科は楽でいいぞー!」と言い続けて洗脳しちゃおうっと! :D
産科や小児科が不足しているニュースはよく目にしますね。あと麻酔科まどは慢性的に不足していて、大学病院も含むかなり多くの病院で、外科医が片手間に麻酔をかけています。抗癌剤の治療は、アメリカでは抗癌剤治療しか扱わない癌専門の人がいますが、日本の抗がん剤は、これも大抵外科医が片手間にやっているのが現状です。
若い人たちは自分のライフスタイルを重んじるので、外科系の志望者がとても減っていて、大問題になっています。でも実際に外科系に身をおいているものとして感じるのは、私のライフスタイルも全く悪くない、ということ。なんだか「大変だ」というイメージが、医学部の学生の中で先行しちゃってるみたい。へんなの!
そうだ! 今度から医学部の学生を見たら「おい、外科は楽でいいぞー!」と言い続けて洗脳しちゃおうっと! :D
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papavolvol
at 2011-01-13 11:59
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写真の外科医さん、使命感が伝わってくるような良い写真です。
BTW
私も写真の方々と同じ口ひげをしていた時代がありました。
お正月に「Drew Barrymore」主演の「Going the Distance 」を見ました。私は「Drew Barrymore」の恋愛映画が特別に好きなので、とても楽しめました。映画の中で、写真のような口ひげが話題に出てきましたよ。魅力的な熟女にもてもてになる口ひげらしいです。
BTW
私も写真の方々と同じ口ひげをしていた時代がありました。
お正月に「Drew Barrymore」主演の「Going the Distance 」を見ました。私は「Drew Barrymore」の恋愛映画が特別に好きなので、とても楽しめました。映画の中で、写真のような口ひげが話題に出てきましたよ。魅力的な熟女にもてもてになる口ひげらしいです。
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surgeon24hrs
at 2011-01-13 23:17
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papavolvol
at 2011-01-17 01:05
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surgeon24hrsさん、おはようございます。
もう写真のモデルのお医者さんたちに話されました?
「Drew Barrymore」主演の映画「Going the Distance 」の中ではこのひげは魅力的な熟女にもてるひげだったのですが、モデルのお医者さん本人たちが魅力的な熟女たちと後腐れなく深い中になるのではなく、若い女性と出会いを夢見て健全な家庭を築きたいと考えていたりする独身者だったりすると、気を悪くされるかもしれません。この形のひげをしていたのは、映画を面白く盛り上げてくれる脇役の人で、主人公はひげをはやしてないなかったわけで。
私はこの映画「Going the Distance 」、とても楽しめましたよ。先にご覧になられる事をお勧めします。
もう写真のモデルのお医者さんたちに話されました?
「Drew Barrymore」主演の映画「Going the Distance 」の中ではこのひげは魅力的な熟女にもてるひげだったのですが、モデルのお医者さん本人たちが魅力的な熟女たちと後腐れなく深い中になるのではなく、若い女性と出会いを夢見て健全な家庭を築きたいと考えていたりする独身者だったりすると、気を悪くされるかもしれません。この形のひげをしていたのは、映画を面白く盛り上げてくれる脇役の人で、主人公はひげをはやしてないなかったわけで。
私はこの映画「Going the Distance 」、とても楽しめましたよ。先にご覧になられる事をお勧めします。
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surgeon24hrs
at 2011-01-17 01:32
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