金運を呼ぶ男 |

先日我々の職場の夫人が、奇特な事に義理チョコを同僚達にと持って来た。義理でチョコをくれるというのだから、ここは2つ返事でいただくのが人情と言うものだ。義理と人情の両立である。
このチョコ、小さな板チョコなのであるが中におまけとして子供銀行券のようなお札を印刷したカードが入っている。100円、500円、1000円、5000円、10000円のどれが出るかは外からでは判別出来ない。そしてさらに運が良ければ、そのお札は光り輝くキラキラカードである、と言うのだ。
そんな楽しい仕組みになっているとはつゆ知らず、私は礼を述べ無造作に小さな板チョコを1枚選び取った。
奇特な人が開けて見ろ、と言うので人情に篤い私は言われるままに包みを開いた。すると私の手には何の変哲もない小さな板チョコと、光り輝く10000円が乗っていた。これはかなりレアらしい。オモチャであっても、何となく嬉しく感じてしまうのはご愛嬌。
驚く事に世の中なんでもコレクターと言う人種がいるのである。何とこのキラキラカードがメルカリで1600円で取引されている、と言うではないか!ちなみに人情に篤い私は、このキラキラカードを引き当てた瞬間に、板チョコをくれた奇特な人に差し上げたのだった。
この一連の出来事を配偶者に誇り高く報告した所、彼女からは「あら、無駄に運を使っちゃったわね」とのコメントを得た。さすが我が配偶者、コメントが秀逸である。
このような訳で、職場内に私が引きが強いと言う事実が知れ渡った。今では私の写真を携帯の待ち受けにすると金運が上がる、と言う風評が流れている(嘘)。